よく噛むことは重要?

健康

小さい頃から食べ物をよく噛むことは大切と教わってきました。

食べ物の消化や脳への刺激など良い効果があることはご存じのことと思います。

今回は咀嚼することで吸収効率が変化するビタミンB₁₂についてご紹介したいと思います。

ビタミンB₁₂の役割

アミノ酸・脂肪酸・葉酸の合成に使われます。神経を覆うミエリンの合成や血球の合成に関与するため生命活動に重要です。
重要なビタミンであるため肝臓や筋肉に蓄えられます。摂取をしなくても3~5年は欠乏症になることはありません。

不足は胃の全摘術後や過度の菜食により起こることがあるようです。

不足すると起こることは以下の事です。

  • 貧血:葉酸が不足することでDNA合成ができなくなり、悪性貧血となる。
  • 脊髄障害:神経を包む細胞が障害され脊髄の障害を起こす。(亜急性連合性脊髄変性症)
  • 脳障害:脳が萎縮し神経疾患や精神疾患を起こす。

※急性連合性脊髄変性症:手足・体の痺れやヒリヒリした感覚異常、感覚低下、痙性麻痺などの症状が出現する。早期にビタミンB₁₂を補充すると回復する可能性がある。

ビタミンB₁₂を多く含む食品

人は自らビタミンB₁₂を合成できないため食べ物から摂取する必要があります。

ビタミンB₁₂は魚、貝、レバーなどの食品に多く含まれています。

1日の摂取推奨量は2.4μgです。

ビタミンB₁₂の吸収

 1.咀嚼することで唾液中に含まれるRタンパク質(ハプトコリン)と結合する。

 2.Rタンパク質と結びつくことで胃酸による強い酸性から破壊から免れます。

 3.十二指腸で膵液によりRタンパク質が外れる。

 4.胃の分泌物である内因子(糖タンパク質)と結合する。

 5.小腸で吸収される。

吸収される量は内因子の量で決定され、1回の食事で2μgが上限となっております。過剰摂取が起こりにくくなっております。
咀嚼が不十分な場合、Rタンパク質がビタミンと結合できず大部分が胃酸で分解される可能性があります。

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