1世紀(センチュリー)を生き抜いた人という意味で使用されるようになったと言われています。
最近は110歳を超えるスーパーセンテナリアンがという言葉も使われるようになりました。
長生きに関する研究
2000年以降長寿化が進み長生きに関する研究が増えております。
・若い世代とセンテナリアンの比較(血液データや腸内細菌・免疫など)
・センテナリアンの多い地域(ブルーゾーン)と少ない地域の比較(生活様式など)
などの研究が報告されています。
センテナリアンの血液検査データの特徴
血清鉄が高い。(スウェーデンの調査2024)
鉄は体内に約3g含まれています。鉄イオン(Fe²⁺)は酸素と反応性が高いため化学反応の触媒になります。また人の血液中ではヘモグロビンが酸素を運搬することに役に立っています。鉄は人間だけでなく微生物も細胞分裂や化学反応に利用しています。地球環境は酸素が多いため反応性の高い鉄はとても重要な元素と言えます。
血清鉄が高いというのは感染症が少ない状態にあると考えられます。平常時、鉄は細胞内で使用された後、血液中に組み出されます。細菌感染を感知するとホルモンによる伝達により細胞内に鉄が留まるようになります。
血清鉄が多いということは感染症に対する免疫が高く感染したシグナルが発生しやすい状態ということになると考えます。
総コレステロールが高い。(スウェーデン2024・中国2019の調査)
総コレステロールが低い。(東京2001・ポルトガル2018の調査)
コレステロール値は結果が異なります。
コレステロールは細胞膜の材料・ホルモンの原料・胆汁酸の原料・ビタミンの原料になります。
肥満や脂質異常症により血管疾患を起こすため低く抑える方針の治療が多いです。その一方で、総コレステロールが高くても良いとされる報告も散見されます。
私見ですが、長寿の方はコレステロールの循環に優れているのではないかと考えております。ホルモン・胆汁酸の再吸収を始め、適切な細胞死による栄養素の再回収に優れているのではないかと考えております。
血糖値が低い。
クレアチニン、尿酸値が低い。
AST, γGTP, LDHが低い。
ALPが低い。
TIBCが低い。
CRPが低い。
NLR(好中球対リンパ球比)が低い。
糖尿病・腎臓疾患・肝臓疾患・炎症反応・感染症は、当たり前ですが少ない方が長生きすると示唆されています。
特殊な免疫機能を持っている
リンパ球系のT細胞はCD4陽性とCD8陽性に分化します。その後、CD4陽性T細胞はヘルパーT細胞に変化し、CD8陽性T細胞はキラーT細胞に変化します。
センテナリアンは、CD4陽性キラーT細胞が多いと言われています。基本的にヘルパーT細胞に変化する細胞がキラー細胞に変化し、腫瘍に対して強い免疫反応を起こすようです。
まとめ
センテナリアンやスーパーセンテナリアンは免疫力が高いことが重要であると言えます。免疫力を高める行動は長寿への道かもしれません。
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