小さい頃から食べ物をよく噛むことは大切と教わってきました。
食べ物の消化や脳への刺激など良い効果があることはご存じのことと思います。
今回は咀嚼しないと吸収しにくいビタミンがあるということを知ったためご紹介したいと思います。
唾液には消化に必要な成分が含まれています。
主に炭水化物を分解するアミラーゼという消化酵素が含まれます。また多くはないですが、脂肪分を分解する消化酵素であるリパーゼも含まれます。食べ物を口に入れた時から消化が始まります。よく噛むことで消化が促進されます。
唾液は食べ物の表面をつるつるにします
唾液には粘液成分が含まれており、食べ物が喉を移動する際に通りをよくします。
ビタミンB₁₂の消化に咀嚼が重要
ビタミンB₁₂は魚、貝、レバーなどの食品に多く含まれています。人は自らビタミンB₁₂を合成できないため食べ物から摂取する必要があります。
ビタミンB₁₂は胃酸で破壊されます。ですが、唾液中に含まれるRタンパク質と呼ばれる物質と結合することで胃酸による破壊から免れます。食べ物の中に含まれるビタミンB₁₂を守るために食べ物を砕き唾液と攪拌することで吸収効率が向上します。
1日に必要なビタミンB₁₂の量は2.6μgです。1日の摂取推奨量は2.4μgです。魚のめざし1匹で2.5μg含まれるためバランスの良い食事であれば欠乏症になることはありません。
ビタミンB₁₂が含まれる食品を食べても吸収率は約50%と言われています。めざしを2匹程度摂取できれば1日の摂取量は問題ありません。
ビタミンB₁₂によって起こる異常
過剰症
ビタミンB₁₂は水溶性ビタミンであるため過剰症は起きにくいです。
欠乏症
バランスの良い食事ができていれば欠乏を起こすことは少ないです。ヴィーガンの方が欠乏症を起こすことがありましたが、ビタミンB₁₂を強化した野菜の開発により欠乏を起こすことは減っているようです。
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